その耳症状、噛み合わせが原因かも・・・
- 2026年9月28日
- 噛み合わせ,噛み合わせが悪いと出る症状,耳症状,顎関節症
噛み合わせが悪いと全身には様々な症状が発症してしまいます。噛み合わせが話あるいことが原因で発症する症状を総称して「咬合関連症」と呼びます。咬合関連症には、口の中の症状や全身症状など、いろいろなものがありますが、特に患者さんを悩ませるのが「噛み合わせ由来の耳症状」です。そのほとんどが、噛み合わせが原因と気付かれることなく、原因不明の難聴として片付けられてしまいます。ここ数年では、「噛み合わせと耳症状」の関連性も広く知れ渡り、耳鼻科をはじめ、他科の先生からご紹介を受ける症例が非常に多くなっています。 耳症状が発症してしまった場合は、必ず耳鼻科を受診してください。まずは耳の専門家の先生にしっかりと見ていただくことが何よりも大事です。耳鼻科に診ていただいたうえで、原因が耳ではなかった場合は、他の原因として噛み合わせを疑ってみてください。
噛み合わせと耳症状のメカニズム
噛み合わせが悪いと耳症状が発症してしまう原因として、顎関節と耳の位置関係が近いという点があります。まず初めに、人間は食べる時やしゃべる時に下の顎を動かしています。下の顎は付け根が顎関節に収まっており、自由に動き回れるようになっています。食べる時、しゃべる時などは非常に複雑な顎の動きをするため、このような構造になっています。下顎は自由に動かせる反面、位置が決まっていないので、噛み方によってずれていってしまう事があります。特に奥歯で噛む噛み癖がある方は要注意です。奥歯で噛めば噛むほど、奥歯がすり減り、奥歯の高さが低くなります。低くなった分だけ、顎は奥にめり込んでいきます。顎が奥にめり込むと、下顎の付け根も必然的に顎関節にめり込むことになります。この状態で顎を動かすと、音が鳴ったり、痛みが出たり、動かし辛くなってきます。これを顎関節症といいます。

顎関節と耳の穴は隣に位置します。顎関節に下顎の付け根がめり込んでくると、内側から耳の穴に過度な圧迫が加わります。これが耳の症状として出てしまいます。
噛み合わせを治療して耳症状を改善する
噛み合わせが悪いことで発症した耳症状を改善するためには、噛み合わせを良くする必要があります。そのためにはまず、全体でバランスよく噛み、顎関節にかかる負担を減らしていく必要があります。ご自身の噛み癖を、噛み合わせ専門医で検査し、噛めていない悪い歯がある場合は治療を行ってください。
ですが前述したように、必ず耳鼻科は受診してください。そもそも、症状というのは一つの原因から発症するわけではなく、様々な原因が複雑に絡まって発症することがほとんどです。耳自体の問題や、生活習慣、疲れやストレス等様々な要因が関係し発症してしまいます。その原因の一つに「噛み合わせ」があると考えていただければと思います。
耳に症状が出て耳鼻科を受診しても原因が分からなかった際、歯や口・顎のことで「噛み合わせ」に思い当たることがある方は、是非一度噛み合わせの専門医で検査・診断をしてみてくださいね。
噛み合わせと耳症状の論文
Hitoshi Nagasaka , Takashi Matsukubo , Yoshinori Takaesu , Yoshimasa Kobayasi , Touru Sato 、Tatsuya Ishikawa:Short-Time Improvement and Equalizing of Hearing Ability Controlled by Dental Treatment and Chewing Instruction: A Clinical Report ,The Bretin of Tokyo Dental College,
長坂俊幸,矢野秀佳,長坂斉:咬合バランスの改善により突発性難聴をはじめとする全身症状に改善がみられた症例,日本全身咬合学会雑誌24(2),56-61,2018