噛み合わせが原因で耳に症状が出る!
- 2025年11月25日
- 噛み合わせ,噛み合わせが悪いと出る症状,耳症状
長坂歯科は日本全身咬合学会の指導医・認定医が、検査・診断・治療を行う歯科医院です。全国から多くの「噛み合わせ絵に関する不調」をお持ちの患者さんがご来院なさいます。噛み合わせが悪いと様々な症状が併発します。口の中だけでなく、時には全身にも症状を発症します。噛み合わせが悪いと出る症状の中でも、「耳症状」を主訴にご来院なさる患者さんは年々増加傾向にあります。ここ数年では、患者さんの「噛み合わせ」に関する関心も非常に高くなり、全身症状を主な主訴にご来院なさる患者さんが非常に多いです。また、耳鼻科・整形外科・内科・整体など、他科の先生から「噛み合わせに問題があるのでは?」とご紹介いただく症例も年々増えています。
今回は、噛み合わせ由来で出る症状のうち、「耳症状」についてのお話です。
噛み合わせが悪いと出る症状
噛み合わせが悪いと出る症状を総称して「咬合関連症」といいます。噛み合わせに関連する症状ということですね。咬合関連症は大きく分けて2つ、①口腔内症状と②全身症状があります。歯の問題ですから口腔内に症状が出るのは当然ですが、全身にも症状が出てしまいます。今回のお話のメインになる「耳症状」はこの全身症状に分類されます。
どんな症状が出るかをざっと表にしてみました。

噛み合わせが悪く、長年偏ったか見方をしていると、歯のすり減り方にも差が出てきます。例えば、奥歯でばかり噛んで前歯を使わない方だと、奥歯ばかりがすり減り、奥歯の高さが低くなっていきます。左ばかりで噛んでいて、右で噛まない方は、左の歯ばかりがすり減っていくため、左右的に歯の高さに差が出てしまいます。左右の高さ、前後の高さに差が生じると、顎の位置が歪んでいってしまいます。この顎の位置のゆがみが、耳症状をはじめとする全身症状を引き起こしてしまいます。
噛み合わせにより生じる耳症状
噛み合わせが悪いと出る耳症状は、
耳鳴り・耳詰まり・難聴(突発性難聴、老人性難聴など)・めまい・メニエール症状
などです。先ほどのお話に合ったように、噛み合わせが悪いと、顎の位置が歪んでしまいます。顎の位置が歪むと、必然的に顎の付け根の位置も変わります。顎関節に対して、下顎の付け根がめり込んでいってしまいます。

顎関節の後ろには耳の穴があります。下の顎が顎関節にめり込んでいくと、物理的に耳の穴を圧迫していきます。慢性的に耳の穴に物理的な負担がかかり続けると、耳症状を引き起こしてしまいます。
噛み合わせを治して耳症状を解決する!
顎関節に下顎がめり込んでしまい、耳症状が発症した状態で耳鼻科を受診すると、耳には何ら問題がないため、原因不明と診断されてしまいます。ここ最近では、耳鼻科の先生でも、噛み合わせとの関連を疑う先生が増えていますので、歯の問題ではと歯科を進められるkとがあります。その際は是非一度噛み合わせを調べてみてください。噛み合わせを治すことで、耳鳴り・耳詰まり・難聴。めまいの症状が改善するケースは多いです。一度噛み合わせに専門医を受診して検査をしてみましょう。
噛み合わせと耳症状に関する文献
長坂 斉、佐藤 亨、高江洲義矩、石川達也:聴力は咬合のセンサーか(2)、日本歯科評論,Vol-61No1(2001-6)
CHANGES AND EQUALIZATION IN HEARING LEVEL INDUCED BY DENTAL TREATMENT AND INSTRUCTION IN BILATERALLY EQUALIZED CHEWING : A CLINICAL REPORT:Hitoshi NAGASAKA・Takashi MATSUKUBO・Yoshinori TAKAESU・Yoshimasa KOBAYASHI・Touru SATO・Tatsuya ISHIKAWA