【まとめ】噛み合わせが悪いと出る症状:口腔内症状|長坂歯科|田町・三田の歯医者・歯科|噛み合わせ治療・お口の検診

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【まとめ】噛み合わせが悪いと出る症状:口腔内症状|長坂歯科|田町・三田の歯医者・歯科|噛み合わせ治療・お口の検診

【まとめ】噛み合わせが悪いと出る症状:口腔内症状

噛み合わせが悪いと、様々な症状が出ます。噛み合わせ由来の症状を総称して「咬合関連症」とよびます。咬合関連症には、口の中に症状が出る「口腔内症状と」、それ以外の「全身症状」があります。今回は、噛み合わせ由来で発症する口腔内の症状をまとめていきます。

 

 

噛み合わせが悪いことで口腔内に出る症状

①歯周病

 

 「良い噛み合わせ」は、すべての歯でバランスよく、噛む力(咬合力)を分散できている状況です。咬合力は非常に強く、最大で自分の体重よりも強い力が出ることがあります。さらに食事中や会話中だけでなく、睡眠中や仕事中など無意識の間にも歯には咬合力が加わっています。そう考えると、歯には相当な負担がかかっていることになります。そんな力を受け止めるために、歯は全部で28本生えていて、28本みんなで強い咬合力を分散しています。ですが噛み合わせが悪くなると、咬合力を均等に分散できなくなり、過度な咬合力がかかる歯と、咬合力を負担していない歯の差が生じてしまいます。過度な咬合力を受ける歯は、その骨が支えれなくなってしまい、歯周病が発症してしまいます。

噛み合わせと歯周病についてより詳しくはこちらをクリック

②虫歯

 上記のように歯周病が進行すると、歯と歯茎の間に隙間ができてきます。これを歯周ポケットといいます。歯周ポケットは、歯周病が進行するにつれて深くなっていき、食べかすや汚れが挟まりやすくなります。ポケット内に汚れがたまると、口腔内の細菌のエサになり、菌が繁殖していきます。この細菌が歯の表面のカルシウムを溶かしていくと虫歯になります。

③根尖病巣

 虫歯が進行し、神経に到達すると激しい痛みが生じてしまいます。この状況で歯科医院を受診すると、神経を抜くことになります。神経は「知覚」を司っているため、神経を抜くと、一時的に痛みを感じなくなり、患者さんは「治ったんだ!」と錯覚しますが、実際は治ったわけではなく、痛みを感知する部位を失っただけです。神経は知覚を司っているだけでなく、歯に栄養を供給してくれています。神経を抜かれた歯は栄養が供給されなくなるため、非常に弱くなってしまいます。さらに、「噛み合わせ」という、歯が悪くなった根本の原因を残したまま治療を進めていくと、根の先に膿がたまってしまい。根尖病巣を引き起こします。

④歯根破折

 

 神経を取られてしまった弱い歯に、過度な咬合力が変わらずかかり続けると、歯が竹を割ったように真っ二つに裂けてしまいます。歯が真っ二つに割れてしまうと、抜歯するしかなくなってしまいます。

⑤歯ぎしり・食いしばり

 歯ぎしり・食いしばりは生理現象のため、誰しもが行っていることです。本来であればすべての歯でバランスよく歯ぎしり・食いしばりの負担を分散するのですが、噛み合わせが悪いと特定の歯にだけ過度な負担がかかってしまいます。ここからより噛み合わせを悪化させてしまい悪循環に陥ります。

 

⑥顎関節症

 噛み合わせが悪い方のほとんどが、奥歯でしか噛んでいない状況です。奥歯でばかり噛んでいると、咬合力はすべて奥歯に集中するため、奥歯がほかの歯と比べて著しくすり減ります。奥歯の高さが他より低くなることで、奥歯がめり込んでいき、その分下顎の付け根が顎関節にもめり込んでいきます。この状態が長期的に続くと、顎関節に炎症を起こし、口を開くと音が鳴ったり、痛みが出たり、ひどい場合は口を開くなくなることがあります。

 

噛み合わせが悪いと怒る悪循環

 

 噛み合わせが悪いと、悪い歯をかばった「偏った噛み方」をしてしまい、バランスが悪くなります。偏った噛み方をすると、過度な負担を受ける歯が出てしまい、その歯も悪くなっていきます。悪い歯が出てくると、口腔内には上記のような様々な症状が発症してしまい、さらに、噛み合わせが悪くなります。このような負のサイクルを治療によって断ち切らないといけません。

「噛み合わせ」を考えずに治療を進めると・・・

 上記のように、「噛み合わせ」という根本の原因を治さずに治療を進めてしまうと、どんなに治療を繰り返してもぶり返してしまいます。よく、今までの歯医者さんで根っこの治療を何回も繰り返していると、ご相談を受けることが多いのですが、根管治療をどんなにきれいにやっても、噛み合わせを治さずに被せものをすると結局根尖病巣がぶり返してしまいます。

 また、噛み合わせが悪いせいで抜歯になってしまった歯に対して、噛み合わせの問題を解決せずにインプラントを入れたり、入れ歯やブリッジで補綴をすると、治したはずのインプラントが数年でダメになったり、入れ歯が痛くて入れられなかったりというトラブルが起きてしまいます。

 そうならないためにも、口腔内症状のおおもとの原因である「かみ合わせ」を治してから治療を進めることが大切です。