【治療】歯ぎしり・食いしばりが原因の「顎関節症」
- 2025年10月20日
- 噛み合わせ,噛み合わせが悪いと出る症状,顎関節症,歯ぎしり・食いしばり
噛み合わせが悪いと、様々な症状が発症してしまいます。口腔内の症状として有名なものは、歯周病・虫歯・知覚過敏・根尖病巣・歯根破折・歯ぎしり・食いしばり等です。噛み合わせが悪いと、口腔内だけにとどまらず、全身にも症状が発症します。代表的なものは、顎関節症(口を開くと顎が痛い、顎から音が鳴る、口が開きにくくなる)・耳症状(耳鳴り・耳詰まり・突発性難聴・めまい・メニエール病)・首こり・肩こり・頸椎の痛み・頭痛・腰痛・腕運動機能障害(手足のしびれ・四十肩・五十肩)・足の痛み等です。
今回は、噛み合わせが悪いと出る症状の「歯ぎしり・食いしばり」と「顎関節症」についてのお話です。
噛み合わせが悪いと生じる悪循環
噛み合わせが悪いと、異常な歯ぎしり・食いしばりが生じます。また、異常な歯ぎしり・食いしばりをするとさらに噛み合わせが悪くなるという悪循環に陥ります。噛み合わせが悪いと、顎関節症が生じます。顎関節症が発症すると、痛みを伴うため、症状を避けるように偏った噛み方をするので、さらに噛み合わせが悪くなり、こちらも悪循環に陥ります。異常な歯ぎしり・食いしばりをすると、顎関節症になります。顎関節症になると、偏った噛み方をしてしまい、さらに異常な歯ぎしり・食いしばりをしてしまうという悪循環に陥ります。
この悪循環をどこかでしっかりと断ち切る必要があります。どれか一つが中途半端なままでは、必ず再発してしまいます。噛み合わせを治すことで、異常な歯ぎしり・食いしばりを改善し、顎関節症を改善します。
正しい噛み合わせは、「バランスよく噛める」ということです。正しい噛み方ができれば、噛み合わせはよくなります。すべての歯でバランスよく噛めている状態を、「噛み合わせがいい」状態といいます。すべての歯でバランよく噛めていれば、顎関節に異常な負担が加わることはないので、顎関節症は改善します。すべての歯でバランスよく噛めていれば、どこかの歯にだけ異常な負担がかかることはなくなり、異常な歯ぎしり・食いしばりも改善します。
噛み合わせをよくするには
先述したように、「噛み合わせがいい」ということは「バランスよい噛み方」ができている状態です。単純に歯並びがいいとか、見た目がきれいとはわけが違います。歯並びがきれいでも、バランスのいい噛み方ができておらず、噛み合わせが悪い方はたくさんいらっしゃいます。すべての歯でバランスよく噛むには、まず、ご自身の噛み癖を理解することが大切です。噛み合わせの検査をして、どの歯で噛み過ぎていて、どの歯で噛めていないのかを、きちんと診断することが大切です。噛み癖を検査したうえで、診断結果を分析していきます。その噛み癖が、単に噛み方の問題なのであれば、正しく噛むような「咀嚼訓練」を行っていきます。偏った噛み癖が、単なる癖だけでなく、抜けている歯や、痛い歯があるなど、歯科的な問題により起きている場合は歯科治療をしないといけません。歯科治療をして、すべての歯でバランスよく噛めるような環境を作っていきます。
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