顎から音が鳴る・・・放置して大丈夫?顎関節症
- 2025年5月9日
- 噛み合わせ,噛み合わせが悪いと出る症状,顎関節症,歯ぎしり・食いしばり
顎から音が鳴ることはありませんか?食事中大きく口を開けた時・あくびをした時・会話中などふとした時に顎がなることがある方は要注意です。顎から音が鳴る状態は「顎関節症」といい、放置しておくとどんどん悪化してしまう可能性があります。
今回は、顎からなる音も含めて、顎関節症についてご説明いたします。
顎関節症ってどういう病気?
顎関節症はその名の通り、顎の関節に何らかの症状が出る病気です。有名な症状だと、顎に音が鳴る、顎が動かしにくくなる、顎に痛みが出るの三大症状です。さらに悪化すると、口が開かなくなったり、顎が外れたり、耳鳴り・めまい・難聴などの耳症状を発症してしまう事もあります。音が鳴る程度では、あまり気にならないため、その状態で放置をしてしまう方が多いのですが、顎の音は顎関節症の最初のう警告だと思ってください。そのままにしておくと上記の症状にまで発展し、治療が非常に難しくなってしまいます。
顎関節のメカニズム
顎は、ひじや膝・肩などと同じように、「関節」があります。顎の関節なので「顎関節」。関節になっている理由としてはたくさん動かす必要がある為です。食べる時・しゃべる時顎はすごく複雑な動きをしています。固定されていると動かせないため、関節にすることで自由に動かせるようになっています。顎を動かす際は、顎関節を軸にして動かすことになります。顎の動かし方に問題があると、顎関節に影響が生じます。特に、奥歯でばかり噛む「噛み癖」がある方は注意が必要です。奥でばかり噛んでいると、下顎の付け根が顎関節にめりこんでいき音が鳴ったり、痛くなったり、ひっかかったりします。これが顎関節症の始まりです。顎関節症は、顎の動かし方が悪いと出てくる病気です。
顎関節症を放置すると耳症状を引き起こす可能性も
顎関節が進行すると、更に広い範囲に様々な症状を引き起こしていきます。めまい・耳鳴り・耳詰まり・難聴等耳症状を引き起こす可能性もあります。耳の穴と顎関節は物理的にすぐ近くにいます。顎関節に下の顎の付け根がめり込むと、耳の穴を圧迫することになり、耳の症状が発症します。
長坂歯科は日本全身咬合学会の、指導医・認定医が治療を行っておりますので、全国から多くの「噛み合わせ」に関する不調を持った患者さんがご来院なさいます。そのなかでも顎関節症のご相談はここ数年増加傾向にあります。顎関節症状が主訴の方を、検査していくと、ほとんどの方が同時に聴力の低下(難聴)や耳鳴り、耳詰まり、めまい等耳に関連する症状を併発しています。
顎関節症は治療が必要
顎関節症を発症した方に非常に多いのが、歯科を受診し闇雲にマウスピースを入れられてしまうケースです。一時的に改善することもあるのですが、顎関節症というだけで検査もせずにあっていないマウスピースを装着すると、症状が悪化してしまうケースがあります。顎関節症が発症した際は、かならず噛み合わせの専門医の先生に診てもらうようにしましょう。