噛み合わせが悪いと出る症状:顎関節症
- 2024年10月15日
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顎関節症ってどんな病気?
皆様は「顎関節症」という名前を聞いたことはありますか?その名の通り顎関節に様々な症状が出ることを「顎関節症」と呼びます。
症状は様々で、昔は「音が鳴る」「痛くなる」「口が開かなくなる」という三大症状のみが顎関節症の基準とされていました。最近では、噛み合わせの研究や治療がどんどんと進み、この3つの症状以外にも、顎の関節異常に伴って起こる様々な症状が「顎関節症」として取り扱われています。
ですがまだまだ、その認知度は低く、「音」「痛み」「口の開き具合」だけを調べ、それらの症状への対処療法しか行われないこともあります。根本の原因を調べず、解決しなければ、たとえ一時的に症状が良くなったとしても、何度も再発をしてしまいます。
顎関節症を主訴にご来院なさる方のほとんどが、過去にも同じような症状が出たことがあるとおっしゃっています。
顎関節症の原因は「噛み合わせ異常」
顎の関節に症状が出る一番の原因は、顎の動かし方、要は「噛み合わせ」に問題があるからです。人間の顎は頭蓋骨に対して、「関節」でくっついています。肩・膝・股関節などと同じように、関節を介して頭蓋骨と顎はつながっています。たくさん動かさなくてはいけない可動部位です。食事をする時や、会話をするとき、また無意識の時も、顎は関節を中心に複雑な動きをしています。
関節を中心に顎は動いていますので、顎を異常な動かし方をしてしまうと、顎関節に異常に負担がかかってしまいます。これが持続し慢性化すると、徐々に症状として現れます。初めは、音が鳴る・ひっかかるなど違和感がでます。次第に、痛みに変わり口が開けられないなどの症状が出てきます。
顎関節症の予防・治療
顎関節症を治すためには、噛み合わせを治し、顎を正しく動かす必要があります。ゆがんだ噛み方を続けていると、顎関節に症状が出てしまいます。長年ゆがんだ歩き方をしていると、股関節やひざの関節を痛めてしまうのと原理は同じ事です。ひざや肘であれば数日安静にして治療することはできますが、顎の関節は安静にする事が出来ません。生きていくうえで、食べたりしゃべったりしないといけません。顎関節症は一度引き起こすとなかなか治りにくくなってしまいますので、発症しないように予防することもとても大事です。
顎関節症の文献
中村昭二,佐々木琢磨、等々木英文、鈴木宏和、永原邦茂星 詳子、渡辺誠、長坂 斉、松久保隆、石川達也:咬合と聴力に関する臨床的研究(5)顎関節疼痛を主訴とした患者の咬合調整前後による聴力値の変化、全身咬合、9(2):43~53、2003.
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