噛み合わせが悪いと顔が大きくみえる!?
- 2024年12月10日
- 噛み合わせ,噛み合わせが悪いと出る症状
「噛み合わせを治したら、顔が小さくなりました」と患者さんがおっしゃる事があります。
このようにおっしゃる患者さんは結構多く、顎周りがすっきりしたと感じるようです。実際には、治療で小顔にしているわけではないのですが、そのように感じるのには理由があります。今回は噛み合わせと顔の大きさの関係についてのお話です。
奥歯ばかりで噛んでいる方は要注意!
顔が大きく見られてしまう原因の一つが、頭の位置(頭位)が後方に傾斜しているという状態です。イメージとしては、顎を前に突き出ししているような状態です。例えば、証明写真や記念写真などを撮る際にカメラマンの方から「顎を少し引いてください」といわれた経験などはないでしょうか?このように顎を上に向けていると顔が大きく見えてしまいます。
ですがこの顔を上に向けた状態になっているのには原因があります。ここで噛み合わせが登場します。奥歯(大臼歯)でばかり噛む「噛み癖」があると、顔が上を向いた状態になってしまいます。
奥歯でばかり噛んでいると・・・
奥歯でばかり噛んでいると、全部の歯の中で奥歯だけが著しくすり減っていき高さが低くなっていきます。奥歯の高さが低くなると、顎は相対的に後ろ側へ移動することになります。
さて、ここで顎の位置(顎位)が変わると、体には様々な変化が出てきます。顎位が変わることは体にとってとても大事件です。顎は本来頭の位置を決める役割をしています。重たい頭を維持するために顎の位置が一役買っています。顎の位置が後方に動くと、頭は自然と、少しずつ上を向くように傾いていきます。
この状態を前から見ると、顎を突き出し、上を見ている状態になるので、顔が大きく見えてしまうということです。
筋肉の発達にも注意
奥歯でばかり噛んだり、食いしばってしまうと、顎を動かす筋肉も偏った発達をしてしまいます。顎を動かす筋肉のなかに「咬筋」という筋肉があります。ちょうど頬っぺたのあたりについている筋肉です。頭蓋骨の頬骨についていて、下顎を上に持ち上げる役割をしている筋肉です。
奥歯でばかり噛んだり、食いしばったりすると、この咬筋が著しく発達し、凝り固まってしまいます。噛み合わせの相談でいらっしゃる患者さんは、だいたいこの咬筋が過度に凝り固まってしまっています。この咬筋が凝り固まると、いわゆるエラが張った状態になってしまい、顔が大きく見えてしまいます。
バランスよく噛む事で小顔効果!!
奥歯だけでなく、前歯も含め全体でバランスよく噛むと、頭の位置も正しい位置に来ます。
姿勢を良くし、正しい頭位に治すことは、全身の症状の改善だけでなく、審美的にも重要な効果があります。