バランスよく噛めていますか?
- 2025年1月6日
- 噛み合わせ,歯周病,噛み合わせが悪いと出る症状
バランスよく噛む事の重要性
皆様は、バランスよく噛めていますか?なかなか自信をもってバランスよく噛めている方は少ないのではないでしょうか。意識しないと、よく噛んでいる歯と、噛んでいない歯のバランスの差が出てしまいます。手や目にも、利き手・利き目があるように、歯にも噛みやすい歯と噛みにくい歯が存在します。特に日本の食生活では、利き手でお箸思って奥歯にもっていって咀嚼するという文化がありますから、利き手と反対側の奥歯が一番噛みやすい歯になります。
さらに、歯を使っているタイミングは食事中だけではありません。しゃべっている時や、何もしていないときでも、実は人間は歯を使っています。食事中に気を付けていても、それ以外で偏った使い方をしてしまっていることもあるのです。
バランスよく噛めないと・・・
歯は上下左右で28本生えています(親知らずは含めません)。28本の歯で咬合力を受け止めています。すべての歯をバランスよく使えていれば、この咬合力を28本で分散する事が出来ます。しかし、偏った噛み癖があると、咬合力を均等に分散できません。「やたらと咬合力のかかる歯」と「全然咬合力を受けない歯」が出てきてしまいます。このバランスの差から様々な症状が発症してしまいます。
口腔内症状
・歯周病
・歯肉炎
・虫歯
・根尖病巣
・歯ぎしり食いしばり
全身症状
・耳症状(めまい・耳鳴り・耳詰まり・難聴)
・顎関節症状
・頭痛
・首こり・肩こり・腰痛
左右だけじゃない!前歯奥歯のバランスも大事
バランスの良い噛み方と聞くと、皆さん右か左かで考えてしまいがちだと思います。ですが、噛み癖は右と左だけでなく、前歯と奥歯の間にも噛み癖は存在します。特に日本人は奥歯ですりつぶしながら食べるお米を主食とする食文化ですからどうしても奥歯で咀嚼をしがちです。奥歯だけをつかって噛んでいると、奥歯が過度な咬合力・咀嚼力を受け、他の歯よりもすり減ってしまいます。偏った噛み方から、偏った歯のすり減りが起き、噛み合わせがゆがんでしまいます。
全体でバランスよく噛む事が大切!!
すべての歯を使って、全体でバランスよく噛む事が、噛み合わせにおいてなによりも大切です。全体でバランスよく噛むということは、とても難しいです。食べる時、意識してバランスよく噛む事はすごく大事ですが、歯は食べているとき以外も使っています。しゃべっている時や、無意識の時、寝ている時ですら、人間は歯を使っています。なかなか、無意識の時や寝ている時の噛み癖までご自身で気づいて注意するのは難しいとおもいます。その為にも、噛み合わせ専門の病院でご自身の噛み方、噛み癖を調べることは重要です。
噛み癖に関する論文
中村昭二、長坂 斉、松久保隆;オージオメータによる新しい咬合機能診断法;噛み癖から聴力低下がおこる(テーブルクリニック)日本顎咬合学会、2004-6-12,13.東京。New Occlusal function diagnosis method by a audiometer;;Sense of hearing decline occurs from a chewing habit.(Shiyouji Nakamura,Hitoshi Nagasaka,,Takashi Matukubo)