噛み癖について
- 2023年5月18日
- かみ合わせ
噛み癖とは
人間には少なからず「噛み癖」が存在します。手にも右利き、左利きと利き手があるように、歯も28本のうち、いつも使っている「噛みやすい歯」と、なかなか使っていない「噛みにくい歯」が存在します。「噛み癖」と聞くと、どうしても皆さまは、「左でばっかり噛んでいる」「右でばっかり噛んでいる」というように、左右で考えてしまいがちです。ですが口の中は立体で、奥行きがあります。歯は単に左右にまっすぐ並んでいるわけではなく、前後的な位置関係も存在しているのです。
前後左右でバランスよく噛みましょう
歯医者さんが患者さんに説明する際に用いるレントゲンは、立体物を、平面に開いた形になっているので、どうしても説明の際に「右と左」で説明してしまいがちです。ですが前後的にも噛み癖は意識しないといけません。
ここで、前後での噛み癖を意識してみてください。ほとんどの方が「奥歯でしっかり噛んでいる」と思い当たるのではないでしょうか?あまり「前歯を使って噛む」ということは考えたことないですよね。どうしても日本の食べ物は、奥歯ですりつぶしながら食べるものが多いです。前歯でかじる機会はあまりありません。また右利きでお箸を持ってお食事をすると、たいていの方は最初に食べ物を「左の奥歯」で噛むようになっています。この無意識な噛み癖が、長い年月をかけて、顎の位置を変化させてしまいます。
ご自身の噛み癖を認識し、すべての歯でバランスよく噛むことを意識していくことが大切です。
28本健康な歯がそろっていても、バランスよく噛めていないと、かみ合わせに悪影響を及ぼしてしまいます。
食べるとき以外も歯は使っています
実は人間の歯は食べているとき以外も使っていることがあります。歯ぎしり、食いしばりをしてしまう方などは、無意識に歯に力がかかってしまいます。寝ている時などに歯ぎしりや食いしばりをしてしまう方は、食べている時と違い、自分で気を付ける事が出来ません。
ご飯を食べる時はバランスよく噛むように気を付けているのに、かみ合わせが悪い方は、無意識のうちに食いしばっているのかもしれません。
食いしばり、歯ぎしりの治療で一番重要なことは、ご自身で自覚をするということです。
自分はどんな時にどの歯で食いしばっているのかを認識するだけでもだいぶ変わっていきます。ご自身の食いしばり、歯ぎしりを認識するために、是非歯科医院で検査を行ってみてください。