噛み合わせが悪いと出る症状、咬合関連症
- 2024年10月7日
- 噛み合わせ,頭痛・肩こり,噛み合わせが悪いと出る症状,耳症状,顎関節症
咬合関連症(噛み合わせが悪いと出る症状)
噛み合わせが悪いと様々な症状が出ます。以前は口腔内だけに注目されがちでしたが、今では噛み合わせ由来の全身症状も注目されるようになりました。噛み合わせが悪いと発症する症状の総称を咬合関連症と呼びます。
咬合関連症はおおきく分けて
1.口腔内症状
2.全身症状
に分類されます。口腔内症状の場合は、患者さんは歯科医院を受診しますので、すぐに原因として「噛み合わせ」が見つかります。一方で全身症状の場合は、噛み合わせが原因の場合でもなかなか気が付きにくい場合が多いです。顎関節周りの症状であれば、歯科医院で見ることになりますが、頭痛や肩こり、耳症状などで歯科医院を受診するということはまずないでしょう。内科や整形外科、耳鼻科を受診するのが当然だと思います。それらの科で調べていただいても原因が分からないといわれた場合は、歯科医院を受診するのもいいかもしれません。
・口腔内症状
歯の痛み:歯が痛い、歯がしみる、噛むと痛い、歯が欠ける
歯周病:歯がぐらぐらする、歯が抜ける、口臭がする、噛むと痛い
歯ぐきの症状:歯ぐきが腫れる、歯ぐきから血が出る、歯ぐきから膿が出る噛めない、歯ぐきが下がる、食べた後に詰まりやすい
など
・全身症状
顎関節症:顎が痛い、口が開けられない、顎から音がする、顎がズレる、顎が外れる
耳症状:耳鳴り、耳詰まり、難聴、めまい、立ちくらみ、メニエール様症状
頭頚部症状:頭痛、偏頭痛、首こり肩こり、首が回らない、背中の痛み
腕症状:腕のしびれ、四十肩・五十肩で腕があげられない、指が動かしにくい
腰症状:腰痛、坐骨神経痛
足症状:膝の痛み、しゃがめない、くるぶしの痛み、足の指先の痛み、歩きにくい
など
噛み合わせが悪いと上記のような症状が発症する可能性があります。顎の位置というのは全身に影響を及ぼすほど重要ということです。この顎の位置を考えずに歯科治療を進めてしまうと、咬合関連症が発症してしまったり、悪化してしまう可能性がありますので、必ず「噛み合わせ」を検査・診断したうえで治療を行うことが重要です。
注意しなくてはならないのが、必ずしも噛み合わせのみが原因で症状が発症するわけではないということです。患部そのものの原因だったり、生活習慣やストレス、疲れなど様々な原因が複雑に絡み合って症状が出ているというケースがほとんどです。ですので、必ず耳鼻科や内科、整形外科も受診しながら、並行して噛み合わせの治療を行うことは重要です。
咬合関連症に関する論文
長坂 斉、水原正勝、宮内理子、松久保隆、佐藤 亨、高江洲義矩、石川達也:新しい時代の歯科治療「咬合関連症候群における生態機能計測への展開」日本歯科評論,Vol- (2002-1)
今回のキーワード
・噛み合わせが悪いと出る症状
・噛み合わせの全身への影響
・噛み合わせが悪い
・噛み合わせと難聴
・噛み合わせと耳鳴り